[院内勉強会]脂質異常症の新しい治療薬💊

[院内勉強会]脂質異常症の新しい治療薬💊

2019/6/4(火)

 健康診断などでコレステロール、中性脂肪が多いと指摘された方は「脂質異常症」の予備軍です。脂質異常症は、自覚症状のないまま静かに進行していき、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす恐ろしい病気で、サイレントキラーといわれています。

 コレステロールには、肝臓で合成されるものと、小腸から吸収されるものがあります。HMG-CoA還元酵素阻害剤(リピトール®やクレストール®)は肝臓で合成されるコレステロールを抑え、小腸コレステロールトランスポーター阻害剤(ゼチーア®)は小腸から吸収されるコレステロールを抑えます。今までは、それぞれのコレステロールに対して2つの薬剤を服用する必要がありました。毎日たくさんのお薬を飲んでいる患者さま、大変ですよね。

 今日のお昼休みは、この2つのコレステロールを1剤で抑制することができる新しい薬剤「アトーゼット®配合錠」と「ロスーゼット®配合錠」についての勉強会をおこないました。

アトーゼット®配合錠は、リピトール®とゼチーア®の配合錠で、ロスーゼット®配合錠はクレストール®とゼチーア®の配合錠です。すでにリピトール、ロスーゼット、ゼチーアのいずれかを服用していて、1種類ではLDLコレステロール値が基準値まで低下しない方や、すでに2種類を服用している方に適応となる薬剤ですので、ぜひご相談ください。

 どちらも低用量のLD配合錠と高用量のHD配合錠があります。また、今まで2種類を服用されていた場合は、この配合錠1種類に変えた方が薬の金額も安くなるので、経済的です。

 今日もMRさんにいろいろ質問をしながら、みんなで楽しく薬剤の勉強ができました。MSDのMRさん、ありがとうございました。