脳梗塞・心筋梗塞・すい臓がん・大腸がんの発症リスク検査

▷院長ブログ「ワールドビジネスサテライト📺」2020/3/1(日)


脳梗塞・心筋梗塞の発症リスク検査

脳梗塞・心筋梗塞は、前兆がなく発症し命を落とすことも少なくない疾患です。現在は、医療の進歩によって命を取り留める確率は以前よりも高くなってきているものの、日本人の死因を疾患別にみると脳血管疾患、心疾患を原因として命を落とす方は依然多く、その合計数では死因1位の悪性新生物(がん)と同水準にあります。また、突然死の死因として最も多いのも心疾患であり、死因の約6割を占めるともいわれています。

なぜ脳梗塞や心筋梗塞が起こるのかというと、動脈と呼ばれる血管が硬くなってしまう「動脈硬化」が関わっています。動脈硬化はLDLコレステロールに代表される脂質が血管の内側に取り込まれることで進行していきます。血管の内側に脂質が溜まっていくと、“プラーク”と呼ばれる血管のコブが形成され、血管が狭くなり、血液の通りも悪くなっていきます。そして、このプラークが破れると血栓という血の塊ができ、完全に血管を塞いでしまいます。これが脳の血管で起きると「脳梗塞」、心臓の血管で起こると「心筋梗塞」となります。

LOX-index®︎ (ロックスーインデックス)は、国内約2,500名を対象として約11年追跡した研究成果をベースに開発された血液検査で、脳梗塞・心筋梗塞発症リスクを評価する最新の指標です。

この検査では動脈硬化の出発点でもある“血管の内側に脂質が取り込まれるメカニズム”に着目しており、酸化変性を引き起こした酸化変性LDL(LAB/別名:超悪玉コレステロール)とそれと結合して動脈硬化を進行させるLOX-1という2つの物質を測定しています。この2つをかけ合わせた値がLOX-indexとして指標で、脳梗塞・心筋梗塞発症リスクを4段階で判定します。

これまでの研究結果から、LOX-index値が高い方は、低い方に比べて、脳梗塞発症率で約3倍、心血管疾患発症率で約2倍と、発症率が高くなることがわかっています。

 LOX-index®は動脈硬化の初期段階を反映しています。その為、今までの血液検査や画像健診で捉えきれなかった血管の状態を知ることが可能になりました。動脈硬化に起因する疾患、特に脳梗塞や心筋梗塞などは、発症までこれといった症状が出ない事が予防及び治療を遅らせる原因となっていましたが、LOX-index®は、動脈硬化の状態を数値化する事で、予防への意識付け、発症リスクの予測という点で、予防医療の進展に有効であると考えられます。

 脂質異常症などの生活習慣病で治療されている方、長期にわたり喫煙をされている方などにおすすめの検査です。検査は、血液を採取することにより行います。

費用:13,000円(税込)健康保険外(自費)

すい臓がんの発症リスク検査

すい臓がんによる死亡者数は年間3万人を超えると言われており、近年増加傾向にあります。すい臓がんは自覚症状が少なく、特異的な腫瘍マーカーなどがないため、早期発見は難しく、進行・転移した状態で発見されることが多いといわれ、がんの中でも対処が難しい“最悪のがん”として知られています。

 5年相対生存率は、ステージ4では10%を切り非常に低くなっていますが、初期段階での発見・対処が出来れば、生存率は50%以上とも報告されていて、早期の発見・治療が非常に重要であると言えます。

当クリニックでは、ProtoKey®︎(すい臓がんリスク検査)を実施することにより、すい臓がんの早期リスクを診断しています。

ProtoKey®︎(すい臓がんリスク検査)は、すい臓がんで特異的に増減する4種類の血中ペプチド量を測定することで、すい臓がんのリスクを調べる血液検査です。

すい臓がん患者においては、悪性腫瘍・血液凝固・腫瘍転移などに関与して以下の4種類のペプチドが増減することが知られており、独自のペプチド解析技術により、これまで検出できなかった小さいペプチド断片が検出可能になっています。

測定値からすい臓がんリスクインデックス値を算出し、すい臓がんリスクを3段階評価します。(比較的初期の段階のすい臓がんでもリスクインデックスが高値を示すことが明らかになっています。)

すい臓がんのリスクを心配されている方は、早期発見のため、ぜひ検査をおすすめします。検査は、血液を採取することにより行います。

費用:17,000円(税込)健康保険外(自費)

大腸がんの発症リスク検査

 大腸がんによる死亡者数は年々上昇傾向にあり、年間の死亡者数は消化器がんの中でもワースト1位の年間4万8千人を超えるとされています。

大腸がんは発生部位により違いはありますが、便に血が混じったり、下痢、便秘、腹痛などの症状がおこります。これらの症状は初期の段階から現れるものではなく、また、その症状も珍しいものではないため、がんと気づかれないまま見過ごしてしまうことが多くあります。そのため、異常に気付いた時は、すでにがんが進行してしまっているケースも多数報告されています。

大腸がんは早期に発見されれば「治るがん」といわれていて、結腸、直腸それぞれの5年相対生存率は、早期であれば90%程度であることが報告されています。しかし、進行してしまいステージが進むと生存率は10%台に落ちてしまいます。そのため、早期の発見・治療が非常に重要です。

当クリニックでは、ProtoKey®︎(大腸がんリスク検査)を実施することにより、大腸がんの早期リスクを診断しています。

ProtoKey®︎(大腸がんリスク検査)は、大腸がんの発症により血液中で増減する4種類のペプチドを測定することで、早期を含む大腸がんのリスクを調べられる血液検査です。

測定値から大腸がんリスクインデックス値を算出し、大腸がんリスクを3段階評価します。

大腸がんのリスクを心配されている方は、早期発見のため、ぜひ検査をおすすめします。検査は、血液を採取することにより行います。

費用:17,000円(税込)健康保険外(自費)