妊活・妊娠中の葉酸摂取


葉酸摂取の勧め

 葉酸はほうれん草から見つかったビタミンB群のひとつで、水溶性ビタミンです。葉酸は妊娠前から妊娠中にかけて特に不足しがちな栄養素のひとつです。妊娠初期の赤ちゃんには、脳や脊髄の基になる神経管という環状構造物が形成され、このときにたくさんの葉酸が必要です。葉酸が不足すると先天異常の可能性が高くなり、二分脊椎、無脳症などの「胎児神経管閉鎖障害」の発生頻度が増加するといわれています。欧米諸国では、葉酸摂取の重要性の啓発活動が盛んにおこなわれており、この10年間に「胎児神経管閉鎖障害」の発生率は激減しています。それに比べ、日本では、葉酸摂取の重要性の啓発活動の効果がみられず発生率は数倍と報告されています。

 妊娠一か月以上前から妊娠三ヶ月までに十分な葉酸を摂取することにより、神経管閉鎖障害の約70%が予防できると報告されています。そのため厚労省により妊娠可能な女性に対する葉酸摂取が推奨されています。妊婦さんに推奨されている葉酸の1日の必要量は400㎍(マイクログラム)ですが、これだけの量を食事だけで摂取することはかなり難しいとされています。

 妊娠を予定されている女性、妊娠初期の方には、ぜひ、葉酸を摂取することをお勧めいたします。