投稿日:2016年4月24日|カテゴリ:院長コラム

4月21日(木)、私が非常勤で勤務している東京都済生会中央病院主催の第12回港医療連携カンファレンスに参加しました。

慶應義塾大学病院心臓血管外科教授志水秀行先生の講演を拝聴しました。

タイトルは「心臓血管外科治療における最近の取り組み 低侵襲化治療の現状と課題」です。

 

以下の3つの低侵襲化手術について説明されましたので、簡単にご紹介します。

①低侵襲心臓手術 (MICS: minimally invasive cardiac surgery)

できるだけ小さな切開で行う心臓手術全般のことです。慶應病院では右側の胸部を約5cm切開して、僧帽弁形成術や心房中隔孔閉鎖術などを行います。

②経カテーテル的大動脈弁置換術 (TAVI, transcatheter valveimplantation)

重症の大動脈弁狭窄症に対する新しい治療法です。大動脈弁を、カテーテルを使用して人工弁に取り換えます。非常に高齢であったり、高度の心肺機能低下があったりして、通常の手術ができない方 が対象になります。2013年10月から、保険適応になっています。

③胸部大動脈瘤に対するステントグラフト治療 (TEVAR, thoracic endovascular aortic repair)

ステントグラフトとは金属でできたステントに人工血管をつけたものです。これを細くした状態で足の付け根にある大腿動脈から血管の中に挿入して、大動脈瘤の部分まで進めて、大動脈瘤の内側で拡張させて留置することで、大動脈瘤にかかる圧力を減らし破裂を予防する治療法です。切開は足の付け根だけで、人工心肺も必要としないので、体にかかる負担が非常に少なくなります。きちんと人工血管の中を血液が流れているかどうか、4D-CTを使って、いろいろな角度から確かめることができます。実際の動画を見せてもらい、テクノロジーの進歩に驚嘆しました。医学の進歩にはこのようなテクノロジーの進歩の上で成り立っていることを実感しました。

 

低侵襲性および根治性・確実性の改善をともに考えなければならず、まだいろいろ改良する必要があるとのことでした。