投稿日:2017年3月25日|カテゴリ:院長コラム

3月24日(金)、新規の便秘薬であるリナクロチド(リンゼス®)についての話を聞きました。

3月22日(水)に発売されたばかりの薬です。

 

☆便秘型過敏性腸症候群(便秘型IBS)とは

・ 便秘症状とは

 ①排便回数の減少(週3回未満):腹痛・腹部不快感、腹部膨満感

 ②排便困難:過度のいきみ、敗戦時の会陰部の不快感、頻回便・残便感

・ 便秘症の治療目標

 以下の症状の改善

 (1) 症状 腹痛・腹部不快感、腹部膨満感の改善、いきみ、会陰部痛などの排便困難感の是正、残便感の解消

 (2) 便性状 硬便でも軟便でもない普通便を目指す

 (3) 排便回数 「週3回」の数字にとらわれない 兎糞状便や水様便でも回数は多くなる

・ 便秘症における機能性便秘と便秘型IBSの位置付け

 慢性便秘 

  原因が明らかではない:便秘型IBS、機能性便秘

  原因が明らかである: 器質性便秘(消化器疾患)、症候性便秘(全身疾患)、薬剤性便秘(薬剤)

・ 機能性便秘と便秘型IBSとのオーバーラップ

 便秘型IBSの約9割が機能性便秘の症状あり

 機能性便秘の約4割が便秘型IBSの症状あり

 

☆リンゼスの特徴

①便秘型IBSを効能・効果とするグアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体作動薬である。

②腹痛・腹部不快感など、便秘型IBSに伴う諸症状に、1日1回食前投与による早期から優れた症状改善効果を示す。

③長期にわたり、便秘型IBS症状を改善する。

④腸管粘膜に作用し、体内へはほとんど吸収されない。

⑤主な副作用は下痢(13.0%)である。重大な副作用として、重度の下痢が報告されている。

 

☆作用機序

リナクロチドは、腸管上皮細胞表面に存在するグアニル酸シクラーゼC受容体に結合

①腸管内の水分分泌を促進→便通を改善

②cGMPが求心性神経の痛覚過敏を改善→腹痛・腹部不快感を改善

 

約1年後には、慢性便秘に対して適応を取得する可能性があるそうです。そうなれば、多くの方に使えるようになりますね。