投稿日:2017年1月14日|カテゴリ:医学情報

第2回東大病院地域医療連携会

心療内科  准教授・診療科長 吉内 一浩 先生

  「東大病院心療内科の紹介」

 

東大病院心療内科

1972年に開設

(1996年に標榜科名として承認)

 

心療内科とは

ストレスが関連する疾患、特に「心身症」を主な対象とする内科。

薬物療法以外に非薬物療法(心理療法)を併用するという特徴を持つ。

 

心身症とは

心身症の定義

「心身症とは身体疾患の中で、その発症や経過に心理社会的因子が密接に関与し、基質的ないし機能的障害が認められる病態をいう。ただし神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する」(日本心身医学会、1991)

心身症は疾患名ではなく病態名です。

心身症として対応する必要のある疾患は、「身体疾患名(心身症)」<例えば、高血圧症(心身症)>と記載する。

 

心身症として扱われる代表的な内科疾患

1.呼吸器系:気管支喘息

2.循環器系:本態性高血圧症、冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞)

3.消化器系:胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群

4.内分泌・代謝系:(摂食障害)、糖尿病、バセドウ病

5.神経・筋肉系:緊張型頭痛、片頭痛

 

心理社会的因子と身体疾患の関連の例

・ ライフイベントとバセドウ病発症が関連。

・ 日常生活のストレスとバセドウ病の経過が関連。

 

心理社会的因子と2型糖尿病

心理社会的因子と2型糖尿病

東大心療内科で力を入れている分野

・ 心身症(肥満・糖尿病などの生活習慣病の行動変容を含む)

・ 摂食障害

・ 身体疾患を持つ患者さんの心のケア(特にがん患者さん<サイコオンコロジー領域>)

・ ストレス関連疾患で身体症状が強い場合

 

代表的な心理療法

・ 支持的精神療法

・ 認知行動療法

・ 交流分析療法

・ リラクセーション法(自律訓練法)など

   ↓

「セルフコントロール」

患者自身が積極的に自分のQOLを上げていく。

 

摂食障害の治療

代表的な3つの摂食障害のタイプ(DSM-5)

①Anorexia Nervosa 神経性やせ症      低体重を伴うもの

  restricting type 摂食制限型       「食べない」だけ

  binge-eating/purging type 過食・排出型    過食/嘔吐や下剤・利尿剤の乱用あり

②Bulimia Nervosa 神経性過食症        低体重を伴わず、代償行動のあるもの

③Binge-Eating Disorder 過食性障害     低体重を伴わず、代償行動もないもの

 

東大医学部付属病院心療内科のコンサルテーション・リエゾン活動

院内他科からの随時の依頼(コンサルテーション)

血液腫瘍内科の造血幹細胞移植患者全例へのサポート(リエゾン活動)

緩和ケアチーム(リエゾン活動)       

高度肥満症リエゾン(リエゾン活動)